K-POPのオーディションで
チャンスを掴む
BIGBANG、WINNER、BLACKPINK、TREASUREなど、数多くのグローバルアーティストを輩出。
アジアのみならず、全世界におけるK-POPの旗手として進化を続ける。
2023年には本校がサポートし、日本全国オーディションを開催した。
YGエンターテイメント A&Rグループ
オーディションキャスティングチーム長
ソク・ウンジェ 氏
大阪スクールオブミュージック
高等専修学校
岡本 さん
福岡スクールオブミュージック
高等専修学校
佐藤 さん
福岡スクールオブミュージック
高等専修学校
清永 さん
札幌ミュージック&ダンス・放送
専門学校 高等課程
髙橋 さん
チャンスの扉を見つけたら飛び込んでください!
ソクYG ENTERTAINMENT(以下YG)では、新人発掘はキャスティングチームが担当しており、私はそのキャスティングチームのリーダーをやらせていただいています。
学生新人発掘は、どのようにされているのでしょうか?
ソクダンス大会のような人が多く集まるイベントを見に行く事もありますし、プラットホームでの気軽に参加できるようなオーディションの開催や、Instagramもよくチェックしています。それから、興味はあるけれど歌やダンスの経験がないという人のために、ダンスや歌の1DAY体験会なども開催しています。他には少ないですが、関係者からの紹介などもあります。
学生オーディションには、どんな種類がありますか?
ソクNEVERやカカオチャンネルをつかったオーディション、InstagramのDMオーディション、HPでもマンスリーオーディションを開催しています。1人でも多くの方にお会いしたいので、「面白そうだからやってみよう」と気軽に応募してもらえるのにはどうしたらよいのか、私たちも日々考えています。皆さんにサポートしていただいて開催した全国オーディションのような企画も、今後もどんどん実施していきたいです。
学生Instagramは、どのようにご覧になられているのでしょうか?
ソクK-POPやダンスに興味がありそうな人や、『#yg』『#練習生になりたい』のようなハッシュタグのついた投稿は、よくチェックしていますよ。
オーディションは日々のたゆまぬ努力を発揮する場
学生オーディションから、練習生として合格するまでの流れを教えてください。
ソクスカウトやオーディションの1次審査を通過すると、2次審査となります。
学生2次審査は、対面ですか?
ソク基本的には、韓国のYG社屋内での対面となります。でも、グルーバルオーディションでは現地で対面する場合もありますし、Zoomなどのオンラインを使用する事もあります。状況に併せて、ケースバイケースで設定します。
学生2次審査は、1人あたりどのくらいの時間をいただけるのでしょうか?
ソク1人あたりの時間は、30分くらいでしょうか。歌やダンスを見せていただくのはもちろん、インタビューにもしっかり時間をとります。
学生どんな事を聞かれるのでしょうか?どう答えるのがよいのか考えると、緊張してしまいそうです……。
ソクインタビューの大きな目的は、これから一緒にやっていく人がどういう人なのかを知るためにあります。正解があるわけではないので、あまり気にせず答えてもらって大丈夫ですよ!それから合格したら練習生生活ができるのか、本当に頑張っていけるかの意思確認もここでおこないます。
学生最終審査も韓国での開催ですか?
ソクはい。基本的には、練習生の月末評価でプロデューサーが本社にいるタイミングがあるので、ここで開催をしています。ただこの最終審査は、2次審査同様に通過者の状況により決定し、必ずあるわけではありません。プロデューサーは映像資料を見ていますので、その映像を見た段階で決定する場合もありますし、追加映像をお願いする事もあります。
特技は、歌やダンスの基本ができているからこそ活かされる
学生御社でのオーディションでは、合格のための基準はあるのでしょうか?
ソク実力はもちろん必要ですが、人として魅力を感じられるかどうかという事が一番大切です。YGでは候補生と呼ばれる制度があり、魅力はあるのに実力が足りないという場合は、レッスンを受けてもらう事も可能です。
学生ラップなど、特技があったほうがプラスになりますか?
ソクそのオーディションで、どのようなプロジェクトメンバーを探しているかによります。ラップができるメンバーを探しているのであれば、プラスになるかもしれません。ただラップができるから合格するのではなく、歌やダンスの基本的なことができているうえでのプラス査定程度だと思います。
学生オーディションでの、服装や楽曲はどのようなものがよいのか教えてください。
ソク制服でもよいですし、シンプルな学生らしい服装がよいですね。楽曲に関しては、日本語の楽曲でもK-POPの楽曲でもどちらでもよいので、自分が一番自信のある曲にしてください。やはり皆さんは、オーディションでは緊張しますか?
学生はい、緊張で失敗してしまいそうで不安です。
ソクデビューした先輩アーティストでも、大きなステージでのパフォーマンスに緊張をしないわけではありません。その不安な気持ちに打ち勝つには、失敗しないように練習をするしかないのです。オーディションの様子を映像で見ると、自信のない人は目線がどうしても下がっています。それだとあまりよい表情に見えませんので、基本的なテクニカルは練習で終え、本番ではカメラをちゃんと見て表現する事に徹してください。それから、誰の前でもベストのパフォーマンスができるように、ご家族にも是非見てもらってくださいね。
インプットとアウトプットを重ね、表現者として自分の引き出しを多く持つことが重要
学生練習生に選ばれると、どのような育成メニューがあるのでしょうか?
ソクこれに関しては、新人開発チームの業務ですので、基本的な事だけでよいでしょうか。育成メニューは基本的に3段階あります。最初は、ベースとなる歌とダンスを作り上げ、次の段階では、それぞれに個性となる武器を作ってあげます。武器というのは、例えばダンス・ボーカル・ラップなど、本人の意思も踏まえてスタッフが見極めていきます。最後の段階では、もっとイメージアップするために、ビジュアルチームやA&R(所属アーティストに対して育成・楽曲提供・宣伝戦略を行う)がはいります。そして、スピーチのレッスンやマナーのレッスン、ビジュアル面の強化なども行います。
学生韓国語はできたほうがよいですか?
ソク外国籍の方への韓国語のレッスンはありますので、必須ではありません。ただ、唯一自分でも事前に勉強しておける事ですので、やっておいて損はないです。どうしても日本語でレッスンできる先生は少ないので、そうなると韓国語ができない人はできる人に比べ、レッスンの内容を理解するのに時間がかかってしまいますので。
学生歌やダンスの実力以外に必要なことがあれば教えてください。
ソク可能な限りいろんなことを経験してください。その経験で多くの引き出しができて、人としての魅力にもつながると思います。
学生練習生からデビューするまで、どのくらいの期間が必要ですか?
ソク基本的には、デビューまで一緒にやっていきたい人を合格させていますので、人それぞれです。長い人は7年、最近では1年くらいの短期間でデビューした子もいました。
最後にこれからのK-POPの業界を目指す皆さんに
一言お願いします。
ソク私は日本で働くために、一切韓国語は使わず、独り言も日本語で言えるように頑張りました。あのとき努力したからこそ、今の自分があると実感しています。努力が無駄になることは絶対にありません。皆さんも後悔しないように、自分の夢のために努力を続けてください。YGエンターテイメントは、一人でも多くの人と出会えることを楽しみにしております。
練習生になるためのダンススキルや練習生になってからのメンタリティートレーニングなど
プロアーティスト、プロダンサーを育成するためのプログラムを学内で受けることができます。
mai さん
YG Ent.初の日本人としてCRAZYのオーディションに合格。
BIGBANG、2NE1、iKON、WINNER、BLACKPINKなどのバックダンサーとしてコンサートやMVに出演。
HARUKA 先生
aika 先生
maiさんが創設したgpstudioにもともとはオーディションを受け、生徒として来ていたaika先生とHARUKA先生。レッスンを受けながら、バックダンサーとしてのキャリアを積み、その後gpスタジオのインストラクターとして数々の生徒を指導。
司会mai先生は日本人としては初めて、YG ENTERTAINMENTの女性ダンスチーム「CRAZY」で活躍された方です。BIGBANGのバックダンサーを務めた経験などから、韓国でダンサーとして働く厳しさについて教えてください。
mai私は小学校の文集にも「スタジオを作りたい」と書いていました。でも、自分が有名にならないと人が集まらないし、大きいスタジオも作れません。BIGBANGのバックで踊れたおかげでみなさんに知っていただき、夢が叶ったと思います。
韓国で活動することになったのは約10年前、もともとBIGBANGのファンで、バックダンサーとして活動するのが夢でした。でも、この夢を叶えるのは簡単ではありません。今はダンサーもフィーチャーされますが、当時はそういう時代ではなく、ダンサーが活躍する場がなかったんです。だからダンサーとして輝くために、BIGBANGのバックで踊っていたCRAZYのオーディションを受けました。幸い合格したのですが、まず1年間は語学の勉強をしました。その後メンバーとして、7年間、韓国で活動しました。そこは「軍隊」と呼ばれるほどに厳しい世界でした。本当に、普通に生活している人には想像できないような現場です。今は当時ほどではないかもしれませんが、上下関係の厳しさなどは変わっていません。だから韓国でダンサーとしての活動を希望する方には、「本当に、そんな世界に行きたいのか」と、まず尋ねたいのです。
リハーサルであっても、韓国から依頼されるレベルは、日本とは全く違います。このスタジオの生徒でも、ダンサーとして参加するのなら、全員がプロ意識を持たねばなりません。選んでいただいたのだから、「生徒」ではなく、プロの1人として現場に立たなければならないのです。
司会そのような厳しい環境で、続けて来られたのはなぜでしょうか?
mai言葉もうまくしゃべれず伝えたいことも伝えられない、さらに「あの人は外国人」という目線も気になる中、なぜ耐えられたのか、実はよくわかっていません。当時はお金もありませんでした。今はギャランティがしっかり支払われる体制ができていますが、当時はそうではなかったのです。だから、飼っていた犬が唯一の救いだったのかもしれません。「この子のために頑張ろう」と思えたから、続けられたのだと思います。
また、私達のチームには、助け合いがありました。でも、必ずしも助けてくれる仲間がいるとは限りません。それでも耐えられるかどうか、よく考えてほしいと思います。
司会aika先生は、韓国で大変だったこと、苦労したことはありますか?
aika韓国でお仕事をするようになったのはスタジオに入ってからです。韓国でバックダンサーを経験していますが、maiさんの一番近くで、どんなことをしなければならないのか、何に気を付けるべきか、直接教えていただけていたから、スッと出来たのだと思います。ですから私も、後の子たちにしっかり伝えていきたい。そしてアドバイスを受ける子たちは、聞き流したりせず、しっかりと理解して実践してほしいです。
司会HARUKA先生は、レッスンの中で伝え方にどのような工夫をしていますか?
HARUKA何もわからない状態でこのスタジオに入りましたが、maiさんから「こうした方がいい」とか「現場での過ごし方はこう」などとお話を聞き、知識を持ったうえで、韓国でのお仕事に挑んだので、周囲と差をつけられました。仕事と直接関係はなくても、初めて会う人にどう接すれば良いかなど詳しく教えていただけるのは、とてもありがたいです。ですから私も、レッスン内でそういったことを伝えようと心掛けています。
司会これから韓国でダンサーを目指す人にエールをお願いします。
HARUKA私自身、これから経験しなくてはいけないことも、学ぶべきこともたくさんありますが、夢があるから続けていけるのだと思います。生徒のやる気を引き出したいからと、嘘をついても仕方ありません。本当のことを伝えながら、的確にアドバイスしていきたいです。ついつい怒ってしまうこともありますが、負けずに頑張った人、アドバイスを素直に受け止められた人こそが成功に近づけると思いますから、アドバイスは真剣に受け止めてほしいです。
aika自分でやりたいと思ったことは、最後まであきらめずに続けてほしいです。いろいろと経験したうえで気持ちが変わることはありますが、意志がなくてぶれていては、しんどいだけです。自分が決めたことはしっかり目標をたて、意志をしっかり持って、最後まであきらめずに、人からのアドバイスも受け入れて、ふらふらせずに進んでほしいと思います。
mai芯をもってぶれずにやり続けることが大事ですが、私自身は学生生活の遊びも楽しかったんです。ですから、自分がやりたいことが明確ならば、自信を持って最後までやり遂げてほしい。でも、今しかできない学生生活も楽しんでほしいですね。